雪も溶け、気持ちのいいハイクシーズンになり、新しいウェアを探すのも楽しい時期に。春夏の登山ウェアの定番といえばTシャツだけど、様々なウェアを取り入れられるようになった今、選んでほしいのがシャツ。肌に密着しないシャツは風通しがよく、涼やか。ボタンを外して細かい体温調節もできるので、春先から活躍する。さらにちょっと肌寒い時の羽織としても使えるとあって、一枚で何役もこなせる優れもの。理想の「山シャツ」を見つけて、快適に春夏の山へ。
行動着にも、羽織にも
シャツの最大の魅力は「汎用性」。アクティブに歩く際の行動着としてはもちろん、防寒用の羽織としても活躍する。行動着として使う時は高機能素材のインナーの上に着用。インナーが汗を吸うと同時に、シャツの中を風が通り抜けて、暑い日でも涼しい。Tシャツなどを行動着にする場合でも、シャツが一枚あるとさっと羽織れて体温調節できるのがいい。登山口へ向かう道中、冷房の効いた電車やバスの中でも重宝する。
着脱も体温調節も手軽
もうひとつの魅力は「手軽さ」。前あきのシャツは着脱がしやすく、山の中でさっと羽織ったり、脱いだりできる。ワンアクションでボタンを外せるスナップボタンなら、なおさらスムーズだ。キャップを被ったまま着脱できるのも、夏の山では便利なポイント。行動着として使う場合は、ボタンの開閉具合で微妙な体温調節ができるのがいい。暑くなったら首元や裾のボタンを外してベンチレーション。長袖シャツなら袖口のボタンも有効に使おう。
清々しい着心地
３つ目の魅力は清涼感のある着心地。肌に密着しないゆとりのあるデザイン、さらりとした素材感、そしてストレスを感じさせない軽さ。この心地よさを知ってしまったら、もうシャツを手放せなくなる。そもそも風通しがいいシャツだが、素材自体に速乾性や通気性があると、真夏の山を歩いていても驚くほどムレや汗冷えを感じづらい。高山などアクティブに登る場合は、ストレッチ性や撥水性など、より高機能な生地のシャツを選ぶと快適。
春や秋の山では行動着として、夏山では羽織として、３シーズン通して使えるのが長袖シャツ。稜線歩きなど風が強いシーンではフードを被って首や顔周りの防風と防寒にも使えて便利。
生地にはごく細かい通気孔があり、行動時でもムレにくい。薄く、シャリ感のある素材なのでベタつかず、長袖ででも爽快な着用感が心地いい。撥水性とストレッチ性にも優れ、アクティブな登山でも心強い。
dry breathable hoodie
¥29,700(税込)
真夏の山の行動着にはストレッチ性とUVカット性を兼ね備えた生地のシャツを。肌面に凹凸があるおかげで汗をかいても肌に生地が張り付かず、さらりとした着心地。肩部分に縫い目がなく、バックパックのショルダーに干渉しないので快適。
行動中に暑くなったら胸ポケットのファスナーを開けてベンチレーション。荷物を下さずにワンタッチで体温調節できる。背面はメッシュ生地で、バックパックによるムレを解消。冷えかえり感も防いでくれる。
tech SS shirt
¥30,800(税込)
スタンドカラーの白シャツはシックなモノトーンスタイルが似合う。すっきりした首周りのデザイン、高いストレッチ性、そして軽さという快適な着心地が魅力。デオドラントステッチ採用で汗の臭いもブロック。
脇下周りに穴あき加工が施されていて通気性抜群。肩の可動域が広いパターン設計なので、カヤックやSUPなどパドリング遊びをするにも最適な一着。胸ポケットを開ければ、より涼しい。
stretch rip band collar shirt
¥29,700(税込)
Photo / Soichi Ishida
Text / Yuriko Kobayashi
Model / Tomohiro Fujita